【草壁】
あなたがプレイするキャラクター名で間違いなければ、「読み合わせ①」を開いてください。
※指示のない項目は開かないように注意してください。
読み合わせ①
全員で「共通シナリオ①」の読み合わせを行ってください。担当するキャラクターのセリフを読み上げ、NPCと地の文は任意のプレイヤーが読み上げてください。
共通シナリオ①
目を覚ますと、そこは見知らぬ部屋だった。窓もなく、ドアが1つだけある薄暗い部屋。
3人が向かい合わせになって座り、その中心には倒れた少年。部屋の隅には長身の男が、立っていた。長身の男が口を開いた。
??「これより、お前たちへの審判を下す」
火村「審判を下すって、急になんだよ?ここはどこだ?お前は誰なんだ?」
水島「目を覚ましたら急に知らない部屋にいるし、目の前には少年が倒れているし…。事態が飲み込めません」
草壁「状況も分からんまま、いきなり審判を下すと言われてもな。きちんと説明してもらおうか」
??「今から説明するから、そう慌てるな。ここは、審判の部屋。私の名前は雷山。お前たちに審判を下すために、この部屋に集めた」
火村「だから!その審判ていうのは何なのさ!」
雷山「お前たちの目の前に横たわる、少年についてだ。見覚えがあるだろう?」
草壁「この少年、横たわって目を覚まさないようだが、死んでいるのか?」
水島「ちょっと脈を計りますね。…うわ!なんだこれは?すり抜けてしまった…?」
火村「なんだって?…本当だ。少年に触れない」
草壁「たしかに、いくら触ろうとしてもすり抜けてしまうな」
雷山「お前たちは今まで生の世にしかいなかったから知らないだろうが、生の世と死の世という2つの世界が存在する。違う世界の住人は、触れ合うことができないのだ。あの世にいる人間は、実体はあの世に残しつつも、その像だけはこの世に呼び出すことができる。この少年も、あの世から像だけ呼び出した」
水島「私が信仰するスフィア教も死の世界の存在を信じておりますので、特段違和感のある話ではないですね」
火村「つまり、この少年は幽霊ということなのか」
草壁「死んでいるこの少年への罪…つまりこの少年を…誰かが殺したということか?」
雷山「お前たちには、この少年への罪を清算してもらう。選ばれたものは生きるべきなのか死ぬべきなのかを私が審判を下す。選ばれなかったものはあそこの扉から外に出してやろう。誰が審判を受けて、誰がこの部屋から解放されるのか、お前たち自身で決めてもらおう」
3人はもう一度向かい直し、緊張を走らせた。
「共通シナリオ①」の読み合わせを終えたら「キャラクターシート」を開いてください。
キャラクターシート
【10分間】「キャラクターシート」を読み込んでください。
あなたについて
おれは、この目の前で倒れている少年を殺した。
おれは日本有数のユニコーン企業「ファイナンスイノベーション」の社長で、様々な手を使って成り上がったビジネスエリートだ。事業はどんどん伸びていて、自社ビルも所有している。金も名誉も手にして、今のおれに手に入れられないものはない。
これほどまでの栄華を勝ち取るまでに、汚い手も相当使った。裏社会の人間と関わりを持ったり、弱者をどんどん蹴落としたり。
今は、大麻取引で莫大な利益をあげている。自社が築き上げた裏のネットワークを使って、いろんなやつらに、大麻を売りつけていた。堕ちた人間ほど、大麻に手を出し、さらに、大麻を欲する。堕ちた人間は金になるんだ。
こうして手にした金を資金洗浄するために、「スフィア教」という教団と手を組んでいる。教団への寄付などを通して、資金の出所を不明にしてうまく掻い潜っている。
しかし、こういった弱者を蹴落としていくようなやり方に反感を持ち、我が社を討とうとする過激派集団がいるとの噂を聞いた。今日ビルに来ていた少年もおそらくその集団の一員だろう。
タバコを吸おうとビル裏に来たところ、その少年と鉢合わせ、少年は私を見た瞬間襲いかかってきた。とっさに私は隠し持っていた銃で、少年の胸を撃った。
その後に急に意識を失ってしまった。なぜ意識を失ってしまったのか、直前の出来事をどうしても思い出せない。意識を失っているうちにこんな場所に連れ込まれたが、ここがどこで、なぜここにいるのかも可能ならあたりをつけたい。
一緒に部屋にいる2人についてだが、火村は、、大麻の密売人だ。彼から卸した、大麻を自社のネットワークで売り捌くことで莫大な利益を生み出している。
水島は、教団「スフィア教」の総長だ。我が社が非道な手口で生み出した資金を、スフィア教への寄付などと銘打って資金清浄先として利用しており、水島はその窓口だ。もっとも、表向きは純粋な善意での寄付としているが。
雷山は、選ばれた者に審判を下すと言っていた。おれは少年を殺してしまったが、だからといってこんなところで死ぬのはごめんだ。そして自分が生存するのはもちろん、おれのビジネスの中核を担っている、大麻取引が無くならないように、火村も死なせるわけにはいけない。
事件当日の行動
自社ビルの社長室でコーヒーを飲みながら、秘書とこれからの予定を確認する。今日はスフィア教への寄付金の件で水島と11:15に、大麻取引の件で火村と11:45に会う予定だ。非常に多忙なため、予定は分刻みだ。
予定の確認を終えると、秘書が最近暗躍している謎の集団「革命の闇影」について教えてくれた。
革命の闇影は弱者救済を謳う組織で、当社にも目をつけて陥れようと機会を伺っているらしい。手段を厭わない過激派集団のため注意した方がいいとのことだった。今まで随分汚い手を使ってきたから、そういった集団からも反感を買ってしまっているのかもしれない。
護身用に裏ルートで購入していた銃をスーツの内ポケットにいれた。
1階エントランスまで降りると、すでに水島は来ていたようだ。
水島は立ち上がるとエントランスの冷水機横にコップを戻し、こちらにきて挨拶をくれた。 水島が冷水機横に戻したコップの隣にあったもう一つのコップは、飲み口が紫色に変色しているようだった。
水島を応接室に通し、今後のスフィア教への寄付金について話した。確保していた時間が短かったこともあり、すぐに話をまとめた。
話の最後に、「革命の闇影」について聞いたことはないかと水島に尋ねた。水島は顔を歪ませながらも、知らないと答えた。なにやら意味ありげだったが、宗教とそういった過激派勢力には確執があるものなのだろう。
次の予定まで一服しようとビル裏に向かった。普段人が誰も通らず目立たない場所だから、勝手に喫煙スペースにしている。
ビル裏には先客がいたようだ。それは若い少年だった。少年の目の前にはダンボールが置かれている。
少年がこちらに気づくと、急にこちらに襲いかかってきた。
少年と取っ組み合いになる。こいつはまさか、革命の闇影の手先!?
とっさにおれは少年を引き剥がし、内ポケットの銃を取り出し、少年の胸に発砲した。
少年はその場に倒れた。
大きな発砲音が鳴ったから、少年の状態も確認せずにその場をすぐに離れた。胸あたりを撃ったから、間違いなく即死だろう。
慌てて地下駐車場に降りてきた。殺した瞬間は誰にも見られていないはずだ。
地下駐車場にはすでに火村がいた。この時間に火村とこの人目のつかない地下駐車場で、大麻取引をする約束をしていた。
ここで何か異変を悟られれば、少年を殺したことが火村にもバレてしまう。平静を装って何事もなかったかのように取引を進めた。注文していた分の、大麻を受け取ると、すぐにその場を後にした。時計を見るとちょうど11:49だった。
一旦社長室に戻り、銃と、大麻を取り出す。ようやく頭が冷静になってきた。
ビル裏に少年が倒れていることが見つかれば、大騒ぎになるだろう。もし警察の捜査がこの部屋まで及べば、銃と、大麻が見つかってしまう。そうなる前に、証拠になりそうなものは処分しないと。
社長室を出て、エスカレーターに乗る。
…ここで記憶が途切れてしまった。これ以降のことが、何も思い出せない。
共通情報
【少年の様子】
- 首には絞められた跡があった。
- 腕には斑点模様があった。
- 背は低いが、胸板はがっしりしているように見える。
あなただけの情報
- 少年の首にある絞められた跡は、おれが少年をビル裏で見たときはなかったはずだ。
- 昔格闘技をしていたが、首を締めると10秒ほどで意識は途切れるが、死に至るには3分以上絞め続ける必要がある。
あなたの目標
①自分自身が生存する。【得点6点】
②自分と火村の両方が生存する。【得点4点】
得点はそのキャラクターが成し遂げたい気持ちの度合いと概ねリンクしています。より高得点を取ることを目指しましょう。
行動指針
一番優先するべきは自分自身が生存することだ。
可能であれば、、大麻取引をしている火村も生存できるよう立ち回ろう。
そして、ここがどこで、なぜ自分がここにいるのか、可能ならあたりをつけたい。
全員が「キャラクターシート」の読み込みを終えたら「読み合わせ②」を開いてください。
読み合わせ②
全員で「共通シナリオ②」の読み合わせを行ってください。担当するキャラクターのセリフを読み上げ、NPCと地の文は任意のプレイヤーが読み上げてください。
共通シナリオ②
火村「誰が審判を受けて、誰がこの部屋から解放されるのか、おれたちで決めるって言ったよな?どうやって決めればいいんだ?」
雷山「決め方は簡単だ。議論の後、3人のうち誰が審判を受けるべきなのかをそれぞれ指さしてもらう。他の2人か、自分自身を指しても構わない。最も票数の多かった者が、審判を受けることになる。それ以外の者は、あそこの扉から外に出してやろう」
草壁「票が分かれた場合は、どうなるんだ?」
雷山「最多票の者が1人に絞りきれなかった場合には、お前たち全員に審判を下す」
水島「審判を下すとは…具体的に何をするのですか?」
雷山「その者が生きるべきか死ぬべきか、私が判断する。私の審判次第では…あの世行きだ」
「共通シナリオ②」の読み合わせを終えたら「前半議論」を開いてください。
前半議論
【20分間】各自の目標達成のために全員で自由に意見交換を行ってください。
20分が経過したら「追加情報」を開いてください。
追加情報
【1分間】「追加情報」を読み込んでください。
議論をする中で、どうも違和感が残る…。
少年は本当に、おれが殺したのだろうか?
また、これが今回関係あるかは分からないが、自社ビルの地下にはシェルターがある。
大きな衝撃を受けてしまうことにはなったとしても、地震や火災、ミサイル攻撃や爆発などから身を守れる。
全員が「追加情報」の読み込みを終えたら「後半議論」を開いてください。
後半議論
【15分間】各自の目標達成のために全員で自由に意見交換を行ってください。
15分が経過したら「投票」を開いてください。
投票
「共通シナリオ②」のルールに従って、一斉に指差しで投票してください。
「投票」を終えたら「エンディング」を開いてください。
エンディング